Second life stage of retired

自衛隊定年退職者の雄叫び

70歳でも働く

派遣会社の紹介により派遣先で仕事をしたときの話である。

その派遣先の勤務時間は、12時間といっても、休憩があるので、実質の労働時間は、10時間30分である。さらに、通勤時間を合わせると、1日14時間くらい拘束され、休みは、月に7日程度であった。

しかし、残業手当などを含めると、手取りで月に20万円は超えるので、稼ぎとしては、良いほうであった。

その派遣先の企業では、定年後就職した元自衛官の正社員もいたが、私と同じように派遣社員のなかにも元自衛官の方がおられた。

私は就職先で自衛隊のことは、一切話をしなかった。したがって、自分の身分が元自衛官であることは、誰にも打ち明かさないでいた。以前の仕事について聞かれることはあっても、定年後に働いた仕事について答えていた。だが、派遣先の係長が正社員の元自衛官に多分教えたのだろう。自分が元自衛官であることが、いつの間にか知られてしまった。それでも、自衛隊のことは、自ら話はしなかった。部隊も職種も異なるし、現役時代の話をしたところで、あまり共通する点がないどころか、とくに他の社員は自衛隊のことを知らないので、興味を示さないし、会話も続かないからだ。

話をもとに戻すが、私と同じように(派遣元の会社は違うが)派遣社員で働いていた元自衛官の方は、年齢が70歳であった。

70歳であれば、年金も支給されるのに、なぜ、その年齢で働くのかは、個人のプライバシーに関わる問題となるので、理由は聞かなかったが、それにしても、70歳でまだ働いていることには、驚いた。

理由はいろいろあると思う。年金が少ない、健康を維持するため、働く事によって生きがいを感じたい、仲間を増やしたい、など。しかし、自分の今後の将来として当てはめて考えたとき、やはり年金がこれからもっと少なくなってしまうため、70歳になっても仕事をしている自分の姿を想像してしまうのである。

 

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