Second life stage of retired

自衛隊定年退職者の雄叫び

大学でのスクーリングと情報公開法

 中央大学法学部を通信教育で受講し卒業するためには、面接授業いわゆるスクーリングに参加して直接講義を受講し、一定の単位を取得する必要があった。現在は、オンデマンドスクーリングといってインターネットでの受講も可能であるが、当時は、大学で行われる夏期スクーリングか、地方の会館で行われる地方スクーリングしかなかった。

 夏期スクーリングは1週間単位で午前か午後に1科目、午前と午後を合わせると2科目が受講できた。受講科目は、すべての科目が実施されるわけではないので、数年先の実施科目の予定を参考に計画的に受講する必要があった。

 受講したスクーリングの科目に「演習」があり、これはスクーリングに参加しないと取得できない単位であった。しかし、必修科目ではないので、仕事が忙しくてスクーリングに参加が難しい人は、とくに取得する必要はない。私は、少しでも多く勉強したかったので、「演習」を選択した。その時の演習の科目は行政法でテーマは「情報公開法」であった。

 自衛隊における文書管理は、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)」(以下、「情報公開法」という。)及び「公文書等の管理に関する法律(平成21年法律第66号)」(以下、「公文書管理法」という。)の法律によって、手続きされ管理されている。

 大学のスクーリングで「情報公開法」を学んだことで、その意義や重要性を理解し、自衛隊での仕事に活用した。当時私は、平成11年8月から4年間、某駐屯地業務隊総務科隊本部班で訓練係を担当していたが、その業務内容は、各種検定の実施、給養、秘密保全、文書管理、指揮システムの担当などで、秘密を含む文書管理も業務のひとつとなっていた。

 文書管理は、「情報公開法」に備え各省庁がどのような文書を保有しているのかをまとめた「行政文書ファイル管理簿」を作成しなければならない。この行政文書ファイル管理簿はどのようなものかは、政府のホームページで知ることができる。私が訓練係をしていた当時は「情報公開法」が施行された時で、担当する文書の全てを一から整理して行政文書ファイル管理簿を作成しつつ、文書を保管しなければならなかった。

 大学で学んだ意義や重要性に基づき、自衛隊の文書管理規則を理解し、自分の担当する文書の行政文書ファイル管理簿の作成や文書の保管のみならず、同じ総務科の各係や、ほかの科の各係の指導等も行った。その結果、業務隊長から4級賞詞を授与された。

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