Second life stage of retired

自衛隊定年退職者の雄叫び

自衛官必見! 若年定年退職者給付金を財産分与するな!(その5)

定年する数年前までは、私も若年定年退職者給付金(以下、「給付金」という。)の制度趣旨すらも十分に知らなかった。

しかし、いざ、離婚に向けて、離婚調停の申し立てなどの準備を進めるうちに、財産分与はどうするべきかと考えたとき、退職金は退職時に必ずもらえるが、給付金はもらえない場合があり、この違いは何なのかと疑問に思った。

そこで、私は支給の根拠となる法律の条文を読むことで、給付金制度の存在理由はまず何なのかを調べることにした。

私は、自衛隊の在職中に通信教育で中央大学法学部を卒業した。仕事をしながらの学習であった、と言えば聞こえはよいが、10年かけての卒業だった。当然のことながら、自分で働いたお金で学費を払い、参考書等を購入した。夏のスクーリングにおいて東京都八王子市の中央大学で講義を受講する際は、交通費や宿泊費、それに別途受講料などを合わせると、かなり高額な出費となった。

だが、お金をかけてスキルアップしたことで、法的に「退職金」と「給付金」の違いについて疑問が生じ、その結果、給付金制度の趣旨を踏まえながら法律の条文を解釈し、「退職金」と「給付金」は、法的性質が異なると客観的に判断した。

とはいえ、自衛隊にしか存在しない給付金制度を委任した弁護士に理解してもらうことは、かなり苦労した。

しかし、スキルアップにより法的思考が身に付いていなければ、給付金について疑問も生ぜず、退職金と同様に財産分与の対象となっていたかもしれない。

ここで、スキルアップとは、大学を卒業することではない。勉強すること。自ら学んで知識や技能、技術を身に付けることである。

スキルアップには、お金がかかるかもしれない。しかし、取得した資格・免許などは、再就職において有利となり、新たな財産を生み出すものになるかもしれないのである。

 

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