Second life stage of retired

自衛隊定年退職者の雄叫び

特別休暇

 自衛官の休暇は、「自衛隊法施行規則(昭和29年総理府令第40号)」により、年次休暇、病気休暇、特別休暇、介護休暇があり、それぞれの休暇については、自衛隊法施行規則および「自衛官の勤務時間及び休暇に関する訓令(防衛庁訓令第65号、昭和37年10月23日)」に定められた条件によって取得することができる。

 年次休暇は、一般に有給休暇に似たもので、自分が休みたい時に申請して取得するものである。しかし、防衛出動時や災害派遣等、自衛隊が法律の定めによって、任務を行わなければならないときは、申請しても許可されない。常識的に考えて当然のことであろう。

 特別休暇も申請しなければならないが、これは時期が定められている。特別休暇で代表的なものは、年末年始と夏期(盆)である。これは、時期によって、年次休暇とは別に休暇が取れるのであるが、時期を過ぎると、その休暇は取れない。年末年始に特別休暇を取らないから、夏期(盆)にその分を合わせて取るということはできない。ちなみに年末年始の特別休暇は、29日から3日までの6日間で祝日や日曜日であっても、休暇の日数として計算される。したがって、元日は祝日であるが、休暇の扱いとなる。

 特別休暇には、大学の通信教育でスクーリング(面接授業)を受ける場合も取得することができる。私は、通信教育で10年かけて卒業したが、毎年スクーリングに参加したわけではない。自衛隊の勤務を優先として、演習等と重ならない時期を選んでスクーリングに参加して授業を受けたので、スクーリングに参加しない年もあった。スクーリングは夏期休暇を利用して参加する場合が多かったことと、代休や年次休暇が取れずに残っていたことから、わざわざ特別休暇で処理する必要はなかった。たとえ、特別休暇で処理しても、代休や年次休暇を使わなければ、いずれ切り捨てられるからである。

 そういう訳で、大学の通信教育でスクーリングを受ける場合に特別休暇が取得できるといっても、多忙な自衛隊勤務により、特別休暇が取得できず、私にはメリットがなかった。しかし、それでも、代休や年次休暇を使ってスクーリングに参加して勉強できたことに感謝している。そのおかげで卒業することができたのであるから。

 スクーリングを受けるために東京に行くということも、勉強を楽しくさせてくれた要因だったかもしれない。また、大学の構内を歩くと、学生気分が高まり、若くなったような気もした。スクーリングで大学の講義を受けることで、勉強が楽しくなり、そして、理解が深まったこともたしかであった。

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