日商簿記検定3級は、個人事業者を対照として、最終的に貸借対照表と損益計算書という、二つの書類を作成することを目的としている。
では、この貸借対照表と損益計算書とは何か。
最初に貸借対照表とは、その事業体(個人の店舗、会社など)が保有するすべての資産、負債、純資産を決算日において表したものである。
資産は、現金や預金のほか、株式、土地、店舗などの建物、自動車、店舗に備え付けているテーブルや椅子などの備品、商品、コピー用紙や筆記具などの消耗品、売掛金(昔で言う「付け」、と考えればわかりやすい。)などを金額で表したものである。
負債は、簡単に言えば借金である。銀行などから融資を受けた借入金である。そのほか、買掛金(これも昔でいう「付け」で商品のみを先に仕入れて買った場合)、未払金(光熱費などの請求書が来ているものの、まだ支払っていないものや、請求書が来ていなくても経費が発生しているもの)などを金額で表したものである。
純資産は、資産から負債を引いいたものを金額で表したもので、資本金や純利益がこの中に含まれる。
次に損益計算書は、ある一定の期間、たとえば、毎年3月31日を決算日とするならば、前年の4月1日から3月31日までの期間に、どれだけの収益と費用があるのか、そして、収益から費用を引いたもの、すなわち、利益がどれくらいなのかを金額で示したものである。
青色申告をする場合は、これらの書類は、帳簿とともに保存が義務付けられているので、個人で事業を始める方は、日商簿記検定3級の学習をおすすめする。