アメリカとイスラエルがイランへの攻撃を開始したことを受け、イランは、ホルムズ海峡において、敵対勢力であるアメリカとイスラエルの同盟国や支持国の船舶に対し攻撃を行っている。
このような事態のなかで、日本のタンカーなどの船舶に対し安全を確保するため自衛隊を派遣する検討が政府内でなされてはいるものの、法律の範囲内で、派遣はできないのが現状である。では、なぜ派遣ができないのか。
まず、自衛隊が海外で活動するための基本法、すなわち「国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(平成4年法律第79号)」では、条件の一つに紛争当事者間の停戦合意がなければならない、と規定されている。なぜならば、まだ、武力紛争が生じている中で、たとえば、日本の船舶がイランから攻撃を受けたから、自衛隊が日本の船舶を守るため反撃をしたとしても、イランからすれば、アメリカの同盟国である日本が共同して参戦しているのと同じ状態となるからである。すなわち、それは客観的に日本国憲法第9条に違反した行為となるのである。したがって、アメリカとイスラエルがイランと武力紛争が続いている間は、自衛隊も日本の船舶の安全確保といえども派遣することはできないのである。