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かつて昔は自衛隊駐屯地に映画館があった

今では、個人が所有するスマホで動画やポータブルDVDで映画などを鑑賞することができるが、私が自衛隊に入隊した当時は、スマホやポータブルDVD など、この世に存在しなかった。また、その当時は、オーディオもアナログのレコードからデジタルのCDへと移行する時期で、レコードとCDが併存して発売されており、CDはレコードにくらべて価格が割高であった。

そういうわけで、その時代においては、営内居住者(駐屯地内で、居住する者をいう。ちなみに「駐屯地内」のことを「営内」という。)の娯楽といえば、テレビを見る、ラジカセで音楽を聴くというようなことしかなかった。そこで、福利厚生の一環として駐屯地内に映画館があり、日曜日などの休日には、映画が上映され鑑賞できるようになっていた。映画も公開されてから、半年過ぎにものではあったが、入場料が500円ということもあり、人気のある映画は、超満員であった。

私が自衛隊に入隊して、最初に見た映画は、薬師丸ひろ子主演の角川映画「セーラー服と機関銃」であった。女子高校生が「めだか組」の組長になる内容のストーリーであるが、公開後半年も過ぎているにもかかわらず、館内は超満員で、館内の後ろで立って見た記憶がある。

しかし、時代は変化し、映画館の利用客も減少したのだろう。私が陸曹に昇任した頃から、各駐屯地の映画館は徐々に閉館となり、建物も取り壊され、今はその面影もない。

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