再就職

正社員にこだわらない

 50代半ばからの再就職は、賃金や待遇などを考え、正社員の求人を選んで応募すると思う。しかし、高所得を得られる職業に、再就職できる機会は少ない。

 したがって、若年定年退職者給付金制度があるのだが、年金支給開始の65歳まで働くことを考えた場合、少しでも賃金や待遇の良い企業、そして、正社員での求人を選んでしまう。しかし、年齢を重ねるごとに、正社員での採用は難しいと考えたほうがよい。これは、自衛隊定年退職者に限らず、民間企業で転職する者も同様であるからだ。

 「目先の若年定年退職者給付金に惑わされるな(その2)」で前述したように、給付金が支給されないような高所得の職に就けるのは希で、ほとんどの場合、再就職後の賃金は現職時代よりも3分の1くらいである。したがって、もしも高所得の職に就ける機会があり、採用が決まったのであれば、その機会を逃さないようにしてほしい。

 民間企業での定年は、65歳とするところが多い。しかし、まだ10年も働けると思い応募しても、正社員としての採用はほとんどないと言ってよい。仕事の内容は業種によって様々であるが、10年働いてベテランになったところで定年退職では、企業も人材の育成の面で不経済となる。大半の企業は、コストの面を考えた人材を採用し活用するので、50代での再就職は正社員にこだわらず、まずは、できる仕事を選択したほうが良いと思われる。

 総務省統計局の労働力調査によれば、2019年の非正規の職員・従業員数は、雇用者数全体の約39%の2165万人で、前年より45万人増加している。そして、男性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」 ついで「正規の職員・従業員の仕事がないから」を理由とし、女性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」ついで「家計の補助・学費等を得たいから」が理由となっている。このことからも、正規の職員・従業員の仕事にこだわらず、仕事を探さないと、なかなか仕事が見つからないということになる。

参考資料:労働力調査(詳細集計)2019年(令和元年)平均(速報)

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