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空将がパワハラで懲戒処分

パワハラが浮き彫りになってきた自衛隊で、今度は50代男性の空将がパワハラで懲戒処分を受けた。空将という階級は、航空自衛隊でトップに位置する。防衛大学校を卒業しても陸将、海将、空将になれるとは限らない。報道によれば、役職は補給本部長ということであるから、一般の企業でいえば、会社の社長みたいなものである。指導が約3時間に及ぶことや、同じ業務を20回以上もやり直させたというから、適切な指導であったとは、客観的に考えにくい。しかし、その空将は、「自分の指導が合理的だ。」と考えたそうで、そのような常識に欠ける考えが、パワハラとなった要因ではないかと思われる。

自衛隊組織では、一般の民間企業のように多くの民間人や企業と取引することはなく、常に自衛隊組織内における部隊間、あるいは自衛官同士でのやり取りで業務が進められるため、「井の中の蛙」となる場合が多い。また、自衛隊は民間企業にように利益を追求する組織ではないことから、相手の気持ちを考えた行動等が伴わない部分も生じる。

このように自衛隊組織に長らくいる者は、広く一般的な常識をもった考えに欠け、主観的な考えに陥りやすい。このことも幹部自衛官がパワハラを行う要因の一つではないかと私は考えている。自衛官は「井の中の蛙」とならぬよう広い視野をもった常識的な考えができるようにならなければ、パワハラの解消のみならず、定年後の再就職先でも仕事が続かないという結果となってしまうである。

私は大学で法律学を学ぶ際に、判例を通じ多くの事件やトラブルがあることを知った。それは自衛隊組織内では起こりえない事件やトラブルであり、世の中には多くの問題があり、それらを回避するためには、どのような常識で行動するべきか、十分に考えさせられた。

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